おじゃる丸「サムのサムタイム」(2/3)
このお話の中で、おじゃる丸はまるっきりおまけ。
狂言回しとさえ言えないほど。
ただ、そこにいるだけ。
それがまた面白いんですけどね。
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「え、えっと...?」 「あ、怪しいものではありません。ぼく、あなたのファンです!」 「ファン?」 「ファンです!」 |
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想い出は数十年前に。 ピアノを従えて、歌うかつての彼女。 |
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「あのころ、花見さんの歌があると必ず行っていました。あの歌声喫茶。 あなたの歌に、ぼくはどれだけ惹かれたか」 |
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「まあ。ずいぶん昔の話ですわ。もう、しばらく歌をうたっていなかったから...」 「歌っていなかったんですか?!」 「ええ、あることで歌の仕事を辞めてしまっていたの。でも、ここにいたら、あなたのサックスが聞こえてきたのよ。ああ、あの懐かしい曲 と思って、いつの間にか口ずさんでいたわ」 |
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「おお、それは。 この曲は、あなたに憧れ、 いいや、あなたの歌を聴いて好きになったんです」 「ええ?」 「ぼく、あなたに憧れて音楽を始めたんですよ」 「本当に? 嬉しい」 |
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「ぼ、ぼくの仲間のジャズバンドで演奏をしますので、そ、そ、そこで 花実さん、歌ってくれませんかぁ?」 「ええ? 歌いたい!」 「ほ、本当ですかぁぁぁぁ!」 |
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集まって、演奏を始めるみんな。 |
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「時には ひとりぼっちの 母のない 子供のように はるかな ふるさとの家 思い出して 眠る 思い出して 眠る |
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ああ いつか ああ 消える 悲しみは 消える 悲しみは 消える」 |
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「おじゃ... なぜかの、母上の顔が浮かんでくるのう」 おじゃる丸がいつになくしんみりとつぶやくと、マスターのトミーこと田村富美男(カズマのお祖父さん)が説明してくれます。 「この曲は、遠くはなれてしまったふるさとを思う気持ちが込められているんですよ」 「そうなの、トミーお祖父ちゃん」 とカズマ。 「なかなかふるさとに帰れない寂しさを、母親のいない子供の気持ちにたとえて、歌っているんです」 「そうなんだ。悲しいけど、優しい曲だよね」 |
追記・関連スレ:
おじゃる丸「サムのサムタイム」(1/3)
おじゃる丸「サムのサムタイム」(3/3)
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