そうそう、例の映画ですよ、これ。
またまたレイトショーにて。
行ってみて驚いた。観客階層の年代のばらつき。
19時以降の上映だからね、あまり人はいないんだけど。下は小学生、上は60代のおっさんまで。40代のおばちゃんたちの一団がいたのには驚いた。(;゜〇゜)
キムタク人気かねぇ。
原作の古代守は20代前半だったはずだけど、木村拓哉くん、もう38歳だぜ。撮影時はもっと若かったはずだけど、どうなんだろう。
ともかく、おとなしく見ました。後で時々歓声が上がってうるさかったけど、まぁいい環境だった、ウン。
さて、感想。
まだ見ていない人も多いだろうから、ネタバレは最小限にしましょうか。
まず、前提として。
鐵太郎は、実はちょっと年取ってます。(うふ)
「宇宙戦艦ヤマト」ど真ん中どころか、鉄腕アトム、エイトマンをリアルで見ている世代ですぜ、ホントに。
で、SFを読んで育ち、あの時点のいわゆるスペースオペラとして最高峰に達したと言っていいこのアニメの「ヤマト」を、実にいい年齢で見ていました。
そこで、私見を申し上げる。
──「ヤマト」はファンタジーに過ぎん。
作られた時代の最高の科学的な考証の上に築くあり得べき超科学をして宇宙活劇の最低条件というのなら、あれはその基準に入っていない。科学を知らない夢想家によって作られた似非でしかない。ロマンなどという言葉を乱発するファンタジーでしかない。物理学のイロハがわからんヤツが宇宙を語るな。
ま、これは好き嫌いもある。
単に鐵太郎は「ヤマト」と周波数が合わなかった、それだけかもしれん。
だから、松本零士のロマン、西崎義展の夢なんぞどうでもいい。
オリジナルの「ヤマト」をじっくりと見たその眼で、これをベースにして、『BALLAD 名もなき恋のうた』を作った山崎貴監督が、どんな面白い映画を作ったかを楽しみに行ったのです。(なんて理屈っぽいヤツだろうw)
結論。
1. 木村拓哉くん、クサい演出で損なわれた面はあったが、熱演したじゃないか。格好いいじゃないか。
人類の存亡を賭けた戦いの中で、両親が死んだからと言ってさっさと引退し、兄貴が死んだからと言ってさっさと復隊し、平然と戦艦の上級幹部になる、という設定はいただけないが、しかたあるまい。
2. それより、Wikiに紹介してもらえなかった真田さん役の柳葉敏郎くん(今49歳だってさ!)。一番格好いい。
例の決めゼリフ、「こんなこともあろうかと」を言ってくれないのは実に残念だけど。
「ローレライ」で見せてくれた副長役と共に、きびきびとした補佐役、実に光る演技であった。ウン、よかった。
3. 沖田艦長を演じた山崎努さん、良い演技だった。特にあの大ウソを淡々と告白する場面、流石。
4. 全体の80%を占めたと言われるCG、お見事。
多分アレはCGだよな、とはっきり意識できたところはあまりありません。おそらく見ていたほとんどのものがCGなのでしょうが、いくつかデッサンの問題はあるものの立派。
あとは?
フム、徳川機関長の西田敏行さんの演技と、アナライザーの最後の活躍がよかったかな。
デスラーさんの正体が良かった。むろん声も。あれ以外の声では納得いかんもの。
アナライザーがR2D2ごっこをしたあとの最終形態(?)って、思わず笑ってしまった。すまん。
最後の戦闘は、敵軍の中を装甲車で機関銃をぶっぱなしながら突っ走るパターンとか、アメリカ映画の海兵隊のステレオタイプの焼き直しですな。残念だけど新鮮味はないし、敵の惑星に侵入した宇宙船の戦闘としてはアンバランスすぎ。
まぁ、アニメよりはちょっとはましか。
お涙シーンはたくさんありましたが、あんなものでしょう。泣ける人は泣けばいい。
行きで、古代君が最後に地球に通信する順番が回った時など、けっこう泣けるシーンのはず。
あと、印象に残ったところは...
かつて不滅の、という枕詞が付いた第三艦橋、不滅じゃなかった。残念。(そこかよ)
ドリルミサイルの逆転シーンが見たかった。
あー、島くん、お姫様だっこをするとき、女の子の脇の下に手を入れましょう。首を持ってはいけません。(爆)
そんなところです。
多分この映画、けっこう売れるんじゃないかな。そのへんの凡百のSFモドキよりはましだもの。CGもしっかりしているし。(ブルーバックではなくグリーンバックなんだってね)
ストーリーは根っこがファンタジーだからどうしようもないけどね。
ともかく実写版と言うことであまり期待しなかったのですが、そんなに悪くなかった。
アラはいっぱいあるけど、まぁいいや。
でもさ、あのレザーのジャケットは欲しいかも。レプリカを売り出してくれないかな?(,⌒-⌒)v
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