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2011年3月24日 (木)

資格と愛 どっちが地震に強いのか

 久しぶりに、材料力学の世界をかいま見ました。

 鉄鋼の構造材は、建築・土木でも、いや普通の機械部品でも、ある程度以上の大きさになれば、単純な板材、棒材、丸棒材では使われません。断面を見ればわかるように、必ず中に空間ができます。
 たとえば、L型、H型、丸パイプ、角パイプ。

 これは、そう言う断面にすることで単純な板、棒などより軽く、強い材料になるから。
 材料力学では、こういう特殊な断面の構造材が、どのような強さになるのかを計算で出せます。
 強さとは、単純ではありません。曲げにくいことも、曲げて戻ることも強さ。引っ張りに強い、圧縮に強い、ねじれに強い、剪断(ペーパーカッターのように押し切る力)に対する強さ、みな強さですが、それぞれ違います。

 建物に使われる構造材には、角パイプとH形鋼が多い。

 そこで、
 資格 ・・・いや四角。断面が □ の形をした角パイプ。
 愛 ・・・断面が I の形をした材料。倒せばほら、H形鋼。

 はい、単なる駄洒落です。あ、石を投げないで。単なるオヤジギャグよ。
Steel (,⌒-⌒)v

 普通の建物ではほとんどH形鋼なのですが、うちの会社では、両方使われています。
 今日の地震で、たまたま工場にいまして、この二つの柱がむき出しになっているところが地震にどう対応するのか見ることができました。

 おお、すごいね。

 角パイプの方が、同じ振動に対して剛性が高い、曲がりにくい。しかし振動が残る。
 ところがH形鋼、ゆったりとたわみ、戻ります。たわんでから振動を吸収して戻るまでの時間が、角パイプより早い。

 詳しい理論はすっ飛ばしますが、H形鋼の方が、耐震構造には間違いなく向いているんだな、という事が、理屈ではなく視覚的にわかりました。
 建築・土木・機械の学生諸君、是非とも地震の時にH形鋼がむき出しになった建物に近づき、よく観察しなさい。なぜ君らの先人が、H形鋼を選んだのか、そしてなぜ今もなお、かくも長い間、古色蒼然としたこの鉄鋼が使われているのか、一目瞭然だから。
 むろん、命の保証はしないよ。自己責任でね。(おいおい)

 
 
 

 と言う訳で、今日の歌はこれしかない。(わはは♪)
 がんばれ、ニッポン!

 うちの工場では、筋交いになっている鋼棒が2本、M12のボルトがぶち切れる衝撃を受けました。中では、5トンを越えるフライス盤がひっくり返った引き出しの板の上に載っています。つまり、5トンが宙に浮いたのです。
 この恐るべき震度6の中で、H形鋼はしっかり建物を支えてくれました。偉いぞ。

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コメント

☆鮟鱇センパイ
 おお、これはまた遅いお着きで。v^(,⌒-⌒ミэ )Э

投稿: 鐵太郎 | 2011年3月26日 (土) 21時19分

x^(`∞ ´э)эやっと、たどり着いた・・・ツブヤイタ、フォローしてくれなさい。

投稿: ponta | 2011年3月26日 (土) 20時48分

☆カイさま お久しゅう。
 (なんか呼びにくいなw   ・・・いやいやw)
 技術を扱う人はミスをおかします。
 だから、技術者の端くれではありますが、鐵太郎は技術者、科学者、科学評論家などの「人間」には、必ずしも全面的な信頼は置きません。
 今回の事件でも、彼らは無謬どころか、たくさんミスをおかしています。半可通である鐵太郎にとっても、あきらかにおかしいことがあります。
 でもね、蓄積された技術は、人を裏切りません。

 某国の掲示板を見ると、これ幸いにと日本の技術を貶しますが、貶されるべきは人間であって技術そのものではない。少なくとも鐵太郎はそう信じています。
 (まぁ、書き込んでいる奴らは、我が国のアホなネトウヨと思考経路は大して違わないんですけどねw)

 今回の惨事に大して、克服すべきことは多いのだけど、技術者の諸君は誇りを持ってこの混乱を乗り切って欲しい。その先に原子力開発の凍結という結果があるとしても、そこであきらめず、さらに頑張って欲しい。

投稿: 鐵太郎 | 2011年3月25日 (金) 19時14分

一方、中国ではマグニチュード0.0で建物が倒壊するのでした。

文系まっしぐらの中の人にこうした技術を語る資格はありませんけど、これ幸いと「自国の技術は安全です」と宣伝し始めたあの国や別の国には本当に腹が立ちます。

こんな時こそ、誇りを失いたくないですね。

投稿: HoratiaあらためKylaraVatta | 2011年3月25日 (金) 18時41分

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